「最近ウチの子、俺に全然なつかないから、嫁に全部おまかせっすよ。楽なんですけどね!」
ある日、会社でお昼ごはんを食べていると、子供が生まれたばかりの後輩の男性社員が、こう言っていました。
すると、それを聞いた女性社員(既婚・子育て中)が、
「奥さんかわいそう!そういうこと言って押し付けるから年取って仲悪くなるんだよ!」
とお怒りのご様子。
矛先がコッチ来るとイヤだなぁと思っていると、二人から同時に
「(私)さんどう思います?」
って、そんなこと言われても困るんですけど...
実は我が家でも、この問題については奥さんと話し合った事があるのですが、
その結果、「父子相互作用を高めていこう!」ということになりました。
あんまり聞かない言葉ですが、『父子相互作用』って、知ってますか?
今回は、子育てのイライラの原因の一つ、
「旦那さんが育児に参加してくれない」の対処法について、自分の体験したことを元にお話して行きたいと思います。
なんで旦那にムカつくの?
子育てのイライラって、子供の相手をしてくれない旦那が原因って事も、結構あると思うんです。
例えば、あなたが旦那さんに、ちょっと子供をみていてくれるように頼んでおいたとします。
最初は良いのかもしれませんが、ちょっとして子供がぐずり始めると、
「おーい、ぐずってるよー。交代してよー」
って言ってくること、よくありませんか?
「いやいや、今忙しいんだからそこはやっとけよ!」
とお怒りになるママの姿が思い浮かびますが、それって、パパ側からすると、
「ママが相手した方が子供も喜ぶはず」
「ママしかコイツの機嫌を直せない」
「ママじゃないと子供の気持ちが分からない」
こんな言い分があるはずなんです。
これって、自分の時もそうだったので、だいたい合ってる気がするのですが、裏を返せば、
パパが子供と接している時間が足りないのかも。
パパの抱っこに全力で拒否る息子。嫌がってんじゃねえよ...
では、どうしたらパパと子供の距離を縮められるのでしょうか?
それには、『父子相互作用』を高めていけばいいんです!
父子相互作用を育もう!
聞き慣れない言葉だと思うのですが、
この『父子相互作用』とは、
読んで字のごとく、父と子の絆が、お互いの働きかけによって、育まれていく事をいいます。
今までの育児書や幼児教育の場においては、『母子相互作用』という言葉が一般的でした。
ママは赤ちゃんのことを常に気にかけています、そして赤ちゃんはママの母性愛を感じ取って、信頼し、頼ってきますよね?
こうしてお互いの結び付きを強くしてくれることを『母子相互作用』と呼びます。
でもママと赤ちゃんは一緒にいる時間が長いので、このような関係は自然に生まれますよね?
そのため『母子』の場合は特に意識しなくても大丈夫なんです。
でもパパはそうはいきません。仕事に行って帰宅すると、赤ちゃんはママにベッタリ。
せっかく抱っこしていても、泣き出しちゃったら慣れてないパパより、いつも一緒にいるママの方が扱いも上手。
赤ちゃんや幼児くらいの子供がぐずりだすと、
「おーい、ママー赤ちゃん泣いてるよー。」
「俺が抱くと泣いちゃう。代わって。」
「グズっているけどなんだろう?俺わかんないからママ相手してあげて。」
って感じで、結構パパって逃げ腰でしょう?
実は『父子相互作用』って、意識しないと育ちにくいんですよね。
しかも、父子相互作用って、本当はとっても大事なんです。
ママのイライラ解消だけじゃなく、将来の家族関係にも大きな影響を与えますから!
小さい内に父子の絆が育まれていないと、
- 機嫌が良い時だけ子供と接しようとする → だんだんパパに近寄らなくなる
- 父親と子供の信頼関係が強くならない → パパには悩みを相談できない
- (ママに怒られた後)パパに頼れない → 子供の逃げ道が無くなる
といった問題が後々出てきてしまうんです。
反抗期になったらお父さんどんな扱いを受けるかわかりませんよ...
なので、これはちゃんと育んでおかなければいけませんね。
育児が大好きになるエングロスメント(のめり込み現象)とは?
育児書などをみると、父子相互作用を育てる為には、ママが妊娠している時から
- 超音波で捉えた赤ちゃんの画像をみせる
- パパにママのお腹へ耳を当てさせて心音を聞かせる
- 会社から帰ったら毎日お腹に話しかけさせる
- 出産に立ち会う
といった事が有効と言われています。
人によって個人差はありますが、こういうことを続けていくと、パパの母性が高まるというか、若干ママ化するらしい?ですよ。
『ママ化』ってよくわかりませんが...
まあ、とにかく子どもとの結びつきが強くなるそうです。
最近では、パパが出産に立ち会うのも増えたみたいですが、これも父子相互作用の効果について認められるようになったからなんです。
こうして、日々子供のことを気にかけて、成長を見守っていく内に、子供に興味を持ち始め、子育てに夢中になることを
エングロスメント(のめりこみ現象)
と呼びます。
わかりやすく言えば、
- 父子相互作用(父子の絆が深まっていくこと)
- エングロスメント(子育てが楽しくて夢中になる現象)
という感じでしょうか。
エングロスメントを引き起こすには、父祖相互作用を高めていかなければいけません。
パパだって、子供に懐かれて好かれれば、うれしくて育児も一生懸命になれると思います。
でもあなたのご家庭が既に子育て真っ最中なら、妊娠している時の方法では意味がありませんよね...
でも、安心してください。子供が小さいうちならまだまだ間に合いますよ!
父子相互作用の高め方
実は、父子相互作用も母子相互作用も、高めていく方法は同じなんです。
要は、子どもと共有する時間を増やすだけ。
たとえば、パパの役割として、
- 子供とお風呂に入る
- 機嫌に関係なく、時間があればパパが抱っこする
- オムツ替えも進んでやる
- 身体を使って子どもと遊ぶ
- 一緒に寝る
こんな感じで良いんです。
ダメなのは、
ちょっとグズったり、面倒くさい時に、「ママやってよー。」「ママ交代して」なんて子供の前で言わせない事!
抱っこでぐずるなら家族一緒にくっついていても良いし、オムツ替えも二人でやったっていいんです。
赤ちゃんも小さい子も、言葉の意味はわからなくても、表情の変化とかは敏感に察知しますから。
とにかく育児にパパを参加させましょう。最悪、補助でも横で見ているだけでも良いんです。
毎日少しずつでも積極的にパパと子供が関わることで、二人のお互いの信頼関係が深まっていきます。
そうすればいつかは、パパだけで子どもと過ごしたり、子供がパパになついたりして、ママも少しは楽になるかもしれません。
さいごに
更に、旦那さんに育児を手伝ってもらうのにはもう一つメリットが。
それは、『あなたの子育てにおける苦労を共有してくれる』ことです。
これを理解してもらうだけで、お互いの会話とか、気遣いは全く変わってくるはずです。
自分の洗濯物を片付けたり、ちょっとした家事を手伝ってくれるようになったり、きっと旦那さんも良い子?になってくれることでしょう。
子供の教育で大変だとは思うのですが、旦那さんの教育もいいことあると思いますよ。
是非、頑張ってみてくださいね。
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