アニサキス症の食中毒って、本当に恐ろしいんですよ...
経験者でないとなかなか想像できませんが、大人でもお腹を押さえて、痛さに呻いてしまうほどです。
ちゃんと加熱して食べれば問題ないのですが、刺し身で食べるとなると感染リスクが伴います。
「よく見りゃ取れるだろ!」っていうほどわかりやすい訳でもありませんしね...
今回は、そんな恐ろしいアニサキス症の予防法について、まとめてみました。
調べてみると冷凍や加熱といった方法以外に、酢締めやわさび、切り目を入れるなどにも、効果があると言われているようです。
でも、本当のところはどうなんでしょうか?
そこら辺もバッチリ、検証してみたいと思います!
ホントに効果のある予防法ってどれなの?
では、アニサキスの予防方法として知られているものを検証していきたいとおもいます。
簡単確実な方法や、全然効果の無いものまで、いくつか集めてみました。
では、みていきましょう。
効果抜群!確実な予防法ならコレ!
アニサキス予防に確実な効果がある方法です。
これなら安心して食べても大丈夫だと思いますよ!
加熱する
当たり前ですが、加熱調理が最強です。
70℃なら一瞬、60℃でも1分程度でアニサキスは死滅します。
加熱して食べる場合は生きたアニサキスがお腹に入る心配はなさそうですね。
冷凍する
加熱に次いでこちらも安心な予防方法です。
市販のシメサバや塩辛、サーモン等は大体冷凍処理をしたものばかりです。
(だから地元の居酒屋よりもチェーン店の方がアニサキスのリスクは低いんですね。)
生食したい場合は、一旦冷凍すれば、身に潜んだヤツも死滅させることが出来ます。
これはお刺身用の冷凍イカで作った塩辛です。冷凍の為、ワタの色はちょっとくすんでいるかも知れませんが、味は子供たちにも好評でした!
冷凍については詳しくご説明したいと思いますので、こちらの記事を参考にしてみて下さい。
アニサキスが冷凍庫で死滅する時間は?温度は家庭用でも大丈夫?
細かく刻む
アニサキスは身体に傷がつくと弱って死んでしまいます。
そのため、イカそうめんやアジのたたきなど、細かく包丁を入れる作業は、有効な対策といえるでしょう。
細く切ればその分、中に潜んでいるヤツを切る事が出来ますからね。
効果はあるけど自己責任かな?
上記のやり方に似ていますが、ちょっと中途半端なので、確実な効果があるとは言いがたいものです。
この方法で予防するのであれば、自己責任で食べて下さい。
身に切れ目を入れる
切り込みの間隔や深さによって効果は変わってきます。
深く細かく刻めば良いのですが、ちょっと切れ目を入れた程度では、包丁の刃がアニサキスに届かないかもしれません。
ちなみに、アニサキスの大きさは、太さで2ミリ、長さで3センチ位です。
切り込みを入れる時には、コイツの大きさをちょっと意識しながら包丁の刃を入れてみてください。
そのほうが効果があると思います。
表面を炙る
回転寿司などで人気の調理法ですが、表面をバーナーで軽く炙っても、中心の温度は50℃にもなりません。
表面に近いところにいるのであれば効果はあるのですが、アニサキス対策としてはちょっと不安な気がしますね。
仮に、この調理法に予防効果を期待するなら、切り目を細かく入れてから炙って下さい。
見た目も良いし、切れ目から中まで熱が入ってくれるので、ちょっとマシかもしれません。
全然ダメ!効果は期待できません!
たまに聞く方法の中には、全然ダメなやつもあります。
都市伝説か!と言いたい位、効かない方法です。
コレを試すくらいなら、ジュージュー焼いて食べてください。
調味料で締める(酢・塩など)
酢や塩、醤油などの調味料程度では、アニサキスが死滅することはありません。
以前、居酒屋に行った時、
「このシメサバはしっかり酢で締めたから寄生虫は大丈夫!」
なんて言ってる店がありましたが、完全に誤解してますね。
調味料には、食材が腐敗しにくくなる効果はあっても、寄生虫を死滅させる力はありません。
一番刺激がありそうな酢の中だってアニサキスは平気です。
何時間放置してもダメです。全然平気ですから。
「アニサキスをわさびを溶かした水につけておくと死滅する」
と紹介していたようです(私は見ていませんが)。
お刺身を食べる時、わさびを使うのはおいしくなるので良いのですが、コレも予防法としては疑問です。
仮に本当だとしても、身に潜んでいれば、アニサキスとわさびは直接触れる訳ではありません。
それに、見つけることが出来たのなら、その時点で駆除しますよね?
「直接つければ死滅するよ」なんて、予防法としてはダメでしょう。
見つけたら取れば良いんですから。
よく噛んで食べる
これもダメです。アニサキスは噛むと分かるのですがスゴく硬いです。
(って、わかりたくねえよ!)
なんかくねくねしてるのでゴムっぽいかと思いきや、カッチカチです。
プラスチックをイメージして頂くとわかりやすいですね。
なので、たまに聞くのですが、
「アニサキスは傷に弱いので、よく噛んで食べれば口の中で死んでしまう」
という予防法は、たぶん無理だと思います。
ちょっと噛んでもびくともしません。
私が噛んだ時も、イカの軟骨よりも硬かったし、釣り糸でも付いていたかな?と勘違いしたほどです。
あまりの硬さに歯がしみて、「ジ~ン」とした寒気と痛みに襲われました。
それに、口の中で探すのは見つけにくいし、リスクも大きいと思います。
魚の小骨を口の中で見つけるよりも難しいかも...
新鮮なうちに食べる
これも微妙ですね。
たしかに鮮度が良い間は内臓に留まっている事が多いので、身には移動していないかもしれません。
でも、元々身の方に潜んでいるかもしれませんし、
「釣ってどれ位経過したか?」
なんて、スーパーの店頭ではよくわかりません。
新鮮なうちに食べると美味しいのは間違いありませんが、予防法として期待するのは危険です。
まとめ
では、今回のまとめです。
- アニサキス予防は冷凍か加熱が一番確実!
- 切り目を入れる場合には深く、狭い間隔で切ること
- 調味料に漬ける・よく噛んで食べるなどに期待しない
いかがでしょうか。
アニサキス対策って、結局、加熱と冷凍しか確実な方法とは言えないんですね。
なので、加熱調理以外で食べたい場合は、食材を一旦冷凍するか、もしくは冷凍のものを購入するようにしましょう。
切り込みを入れる、炙る等の方法は自己責任です!
あんまり期待しすぎてはいけません。
サンマの刺し身、生のカツオのたたきなどはちょっとした覚悟が必要ですね。
(ウチの嫁は、私の実家で出たカツオのたたきのアニ公にやられました。ごめんね。)
なので私はいつも、「アニサキスが怖くて刺し身が食えるか!」という気持ちで食べてますよ。
ちょっとビビってるけどね...
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