新鮮な魚介類が手に入ると、酢締めや、お刺身など、
生で調理したくなりますよね。
最近では、新鮮なさんまやサバ、イカなどがスーパーに並び、
「しめ鯖OK」とか「さんまの刺身おいしいよ!」
なんて書かれています。
でも、青魚やイカには白い悪魔の寄生虫
「アニサキス」が潜んでいるかもしれません。
アニサキスが腹の中に入ると、とんでもない苦しみを
味わうことになります。私は過去2回、コイツに敗れ、
大好物だったシメサバが食べられなくなりました。
アニサキス症の症状、治療法、予防するためにはどうしたら良いか、
自分が調べた事をご紹介していきたいと思います。
アニサキス症の症状は?アレルギーにも注意!
アニサキスが寄生しやすいものを食べたあと、
激しい腹痛や嘔吐感に襲われた場合、鮮度に問題が無ければ、
アニサキスが胃に入り込んだ可能性が高いと思います。
主な症状
- 激しい腹痛(特に胃のあたり)
- 膨満感(お腹が張っている感じ)
- 吐き気(胸焼けのようになることも)
※食中毒ではないため、下痢にはなりません。
アニサキス症は、噛まれた痛みだけだと思っている方が
多いのですが、
実はアレルギー症状によって腹痛を起こしている
可能性もあるそうです。
痛みの他、蕁麻疹や湿疹、ひどい場合は、
アナフィラキシーショック(呼吸困難や脱力など)を
引き起こします。
ちなみに、アニサキスのアレルギーを持っている人は、
寄生虫がいなくても、体液などのアレルゲン物質だけで
症状が出ることがあります。
潜伏期間はどのくらい?
アニサキス症の潜伏期間は、2~3時間で、
食事の後、4~8時間位でだんだん調子が悪くなっていきます。
最初は食べ過ぎの時とか、ストレスを感じた時の
胃痛に似ています。
でも、胃薬も効かないし、胃の決まった位置が
キリキリと締め付けられるように痛むようになります。
胃が痛いと、背中のツボを押したり、みぞおちの当たりを
抑えたりしてマッサージしたりするのですが、
全く効果はありません!
やがて、座っていても、横になっても、眠れないほどの、激しい痛みに変わっていきます。
治療方法は?放置しても大丈夫?
病院に行って、診察してもらっても、通常の診察では
「たぶん、アニサキスじゃない?」
というくらいしか分からないそうです。
治療方法としては、
・胃カメラによる検査 (発見されればその場で除去)
・痛み止めの処方 (治療が出来ない場合と痛みが残った場合)
寄生虫自体は、人間とは共生できませんので、
放置しても、胃液で死滅します。
でも、それが我慢出来ないくらい、すごくキツイのです。
症状が落ち着くまで、とんでもない激痛に襲われます。
(生存期間は、1~2日、長いと4日位生きています。)
私が病院に行った時には、ちょうど、胃カメラを扱える先生が
午後から不在だったため、検査が出来ませんでした。
呼吸器の得意な院長先生が、
「明日もヤバかったら、もう一回診察来てね。胃カメラ飲もう。」
と言って痛み止めを出してくれました。
でも、胃カメラがイヤ+翌日休み だったので
地獄のような二日間をうんうん唸って耐えました...
ちなみに、市販の胃腸薬では、全く効果がありません。
自分が最初、アニサキスに気が付かなかった時には、
「h2ブロッカーなんて全然効かねえ!」
なんて言ってましたが、そりゃあそうですよね。
胃にガブッて噛み付いていたり、アレルギー物質を
まき散らしているんだから...
治療には、病院に行くのが一番ですが、夜間など、
どうしても市販薬を使いたいということであれば、
頭痛薬などの痛み止めなら、少しはマシかもしれません。
確実な予防方法!アニサキスを死滅させる方法は?
アニサキス症にかからない為には、どんな事に注意すれば良いのでしょうか?
アニサキスを死滅させる方法
- 加熱調理(60度以上で数分間加熱)
- 冷凍処理(マイナス20度で24時間以上冷凍)
- 酢、塩、醤油、砂糖、わさびなど、調味料では死滅しない
- 目視で除去するのは不確実(身の中に潜り込む為)
それでは、順番に見て行きましょう。
一番確実なのは加熱調理!
アニサキスは熱に非常に弱く、60度くらいでコロッと逝ってくれるので、焼き魚、煮魚など、しっかりと加熱して調理すれば、全く問題ありません。
元々、魚は火の通りも早いので、余分な加熱時間も不要で、通常の調理でしっかりと死滅させることが出来ます。
ちなみに、以前スーパーで、握りこぶし大の生のあん肝を購入して、酒蒸しを作ろうとしたら、アニサキスが5匹位いてビックリした事がありました。
寄生しているのが発見できたものを食べるのは、ちょっと抵抗があるかもしれませんが加熱してしまえば、大丈夫!
加熱しない場合は冷凍処理して!
厚生労働省では、アニサキスの感染予防について、マイナス20度で24時間以上冷凍することを指導しているそうです。
チェーン店の居酒屋などで出されているしめ鯖やイカ刺しには、アニサキス症の危険性は、まずありません。
アニサキスは冷凍することで死滅させる事が出来るため、冷凍状態で市販されている加工品は、既に安全な状態に処理されているんですね。
ご家庭でしめ鯖を作るときにも、冷凍庫で一度、凍らせた方が安全かもしれません。(私のようにならないために...)
酢で締めても無駄!調味料では死にません。
よく、しめ鯖などで、アニサキス症にかかると、
「塩が足りなかったんじゃない?」
「酢で締めた時間が短かったのかな?」
なんて言われるようですが、調味料では死にません。
酢の入った容器にアニサキスを入れても、全然死なないで何時間でも生きています。
ずっと入れておけば死ぬかもしれませんが、それより先に、魚の身が生で食べられなくなります。
酢締めの調味液を濃くしても、予防効果はありません。
目視で取り除くのは難しい?
ちなみに、さばいた魚の身を丁寧にチェックすれば、糸状のアニサキスを発見できることがあります。
ただし、コイツは調理中に、身の中に潜り込む性質があるため、目視で発見できるのはあくまで表面にいる時だけです。
あん肝を調理した時には、何匹か引きぬいたのですが、結構力強くて、グッと引っ張らないと取れませんでした。
逃げられてしまったら、引きずり出すことも困難でしょう。
なので、確実な方法は加熱調理もしくは、冷凍処理ですね。
最後に
ちなみに、私が食べたしめ鯖は、実家でも4人の大人が食べていました。
なぜ、自分だけがアニサキス症にかかってしまったのか?
私が食べた部位は、「トロ」の部分である腹身でした。
(美味しい反面、内臓の次に寄生リスクが高いです)
家族は私に気を使って美味しい部位を食べさせようと気遣ってくれたのですが、たぶん、そのせいですね…
腹身の部分は加熱して食べたほうが良さそうですね。
(あれ以降、アレルギーになっちゃったし...)
アニサキス症について、さらに知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
自慢するわけではありませんが、過去に何回もやられて懲りてますから、詳しく調べてありますよ!
ではまた。
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