毎日見慣れている液晶画面ですが、使っているときはわからなくても、電源をオフにして目を凝らしてみると、
「あれ?けっこう汚いかも...」
なんてことが多いと思います。
そんな時、液晶クリーナーとかエタノールを吹きかけて布で拭いてしまうお掃除をしていませんか?
それは間違った液晶のお掃除方法ですよ!
それどころか、最悪の場合は劣化した部分が元に戻らなくなってしまうことも...
以前、液晶テレビのお掃除方法を記事にしたことがあるのですが、その時にアルコールと液晶は相性が悪いことを知りました。
今回は、ついやってしまいがちな、液晶のお掃除にアルコールを使ってはいけない理由についてです。
※液晶画面の正しいお掃除方法は、別記事を参考にしてみてくださいね。
テレビの液晶画面を掃除したい!簡単な正しい拭き方で綺麗にスッキリ!
それでは、液晶画面のお掃除にアルコールを使ってはいけない理由について、みていきましょう!
液晶の掃除にアルコールがダメな理由
液晶画面の掃除は、基本的にアルコールを使ってはいけない理由、それは、
『アルコールとプラスチックは相性が良くないから』なんです。
液晶画面の表面に使われている素材はプラスチックなのですが、アルコール濃度が高いと、プラスチックは種類によって劣化してしまう事があります。
そのため、液晶画面を掃除するときに、無水エタノールやアルコールを使ってしまうと、
- 傷や拭き跡が残って消えなくなった
- 表面がボロボロになった
などのトラブルにつながる可能性があることを覚えておきましょう。
じゃあなぜ市販の液晶クリーナーにはアルコールが含まれているのか?
それは単純に『汚れが落ちるから』です。
汚れも落ちるし、揮発性も高いのでクリーナーとしては、とても優秀で扱いやすいんですよ。何をふいてもだいたいキレイになるし…
液晶画面の掃除にプロは無水エタノールを使っている?それでもダメな理由とは?
調べてみると、液晶画面の掃除にプロが無水エタノールを使用しているという情報がありました。
でも、私は無水エタノールは使わない方が良いと思っています。
たしかに、ネットの書き込みなどには、実際に仕事に使用している方?で、
「液晶画面は無水エタノールで拭いてますが問題ありませんよ?」
というのがあったんです。
でも、更に調べてみると実際には、
『短時間の使用や繰り返しの使用でなければ、影響を受けにくい、または影響がわかりにくい』
ということが前提としてあるようです。
私が気になったのは、まず、専門家が使用する場合は、手順ややり方などもマニュアル化されているはず。
更に言えば、製品を出荷する前に使うとかそういう使用方法なので、毎日のお掃除や素人が扱う場合とはちょっと違いますよね?
先程お伝えしたとおり、アルコールは使用方法を誤ると液晶画面に悪影響を与えます。
毎日のお手入れには、手軽に使えて失敗しないやり方が一番です。
何年も長く使っていくテレビやパソコンには、少しでも悪影響があるなら使わないほうがいいでしょう。
液晶画面の劣化を気にしなければ良い?
ただし、逆に考えれば、使用する寿命の短いものや安価なものであれば、そんなに気にする必要は無いかもしれません。
とはいえ、使った直後は大丈夫だとしても、目に見えないところでの悪影響があるとしたら、それは製品の寿命を縮める原因にもつながってしまいます。
これは家電量販店で聞いたのですが、液晶テレビを購入した年配のお得意さんが、3年位で新しく買い替えたい、と言ってきた事があったそうです。
その方は、液晶テレビの前はブラウン管のテレビを使っていたのですが、昔のように毎日のお掃除のときに、ゴシゴシ拭いていました。
それだけではなくて、市販の液晶用クリーナーを塗布して、雑巾で拭いていたみたい...
その結果、液晶画面が濁るように変色したり、表面がボロボロになって、劣化してしまったそうなんです。
(ちなみに劣化した画面は、ザラザラになってウロコ状の薄い膜が剥がれるような状態になります)
購入した方は、後からテレビの説明書を読んで気がついたらしく、
「自分ちの使い方を反省した上で買い直してくれたから、特に怒られなくて良かったよー」
と言っていました。
当然ですが、家電の中古買取の時に、買取価格が下がる原因になるみたいです。
(液晶の状態は一番目立ちますからね。動作確認の次にチェックされますよ)
長く使いたい方、買い替えの時に下取りに出したい方は、アルコールでのお掃除はやめたほうがいいですよ~。
液晶画面の掃除にアルコールの使用はメーカーも非推奨です!
液晶テレビやノートPCを販売しているSONYのページにも、下記の注意書きがありました。
ベンジンやシンナーのほか、アルコールも非推奨だそうです。
液晶ディスプレイのお手入れ
- 汚れを落とすときは、必ず乾いた柔らかい布で軽く拭き取ってください。汚れが落ちにくいときは、息をかけながら乾いた布で拭き取るか、水で少し湿らせた布で軽く拭いたあと、さらに乾いた布で水気を拭き取ってください。
- 化学ぞうきんや市販のOAクリーナー、ベンジン、アセトン、アルコールやシンナーなどは、表面処理を傷めますので使わないでください。
出典:SONY VAIO/液晶ディスプレイのお手入れについて
一部のプラスチックについては、アルコールの保存容器などに使われているものもあります。
例をあげると、
- ポリエチレン(PE)
- ポリプロピレン(PP)
- ポリ塩化ビニル(PVC)
といった素材にはアルコールに使用できる場合もあるようです。
特に、アルコール製剤用のスプレーボトルなどはポリプロピレンでもグレードの高いものを使用して製品寿命を高めているようです。
でも、液晶画面はもっと繊細ですし、長く使うものですから、基本的にはアルコールの使用を避けるべきと考えて間違いないでしょう。
じゃあメーカーの専用液晶クリーナーは?
市販の液晶クリーナーはアルコール濃度は低いですが、各メーカーは推奨していません。
リスクが低いとはいえ、成分がわからない以上、あとから苦情とか来ても困りますからね。
なので各メーカーは専用のクリーナーを販売しています。
それにも非推奨のエタノール・界面活性剤が入っていますが、そこは使用しても問題ない濃度に調整しています。
どうしても、液晶の掃除に購入したいなら、多少高価でもそちらのほうが良いかもしれません。
とはいえ、自分としては、クリーニングクロスと水で十分だと思いますよ。
お金もかからないし。
でももし、お金をかけるなら、私は液晶画面のコーティング剤で汚れがつきにくくなるようにする方がオススメですね。
これは液晶フィルムの上からも使えるし、コーティングと掃除の両方に使用できます。
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買うならコレ1本で済むので便利ですよ。
さいごに
いかがでしょうか?
液晶画面の掃除にはアルコール(無水エタノール)などは不要というか、むしろ使用しないほうが良いというのがおわかりいただけたと思います。
液晶画面の正しい掃除の仕方については、個別の記事を参考にしてみてください。
テレビの液晶画面を掃除したい!簡単な正しい拭き方で綺麗にスッキリ!
毎日使うテレビやパソコン、長持ちするように正しくお手入れをしてあげましょうね!
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